安全・耐久性に優れる理由
低電圧を安定供給してマーキング、
マークは耐久性にも優れています
電解マーキングは、低電圧を安定供給してマーキングができるため、使用する際の安全性も担保。ほぼ中性の専用電解液を使用するため、マーキング後に中和する必要もありません。拭き取り、または水拭きだけで大丈夫で電解液が原因で素材が錆びることもなく、素材に優しいのも特長です。
マーク自体も素材表面の金属自体が金属イオンの化学変化で黒色変化したもので形成されているため、洗浄しても消えたり、はがれたりすることがありません。
耐久性は実証済
製造現場のさまざまな環境でも長く使っていただけるよう、マークに対する厳しい耐久性テストを行っています。
マークの耐久性が高いことから、衛生管理が必要な製造現場でも安心して長く使っていただける、それが電解マーキングの強みの一つでもあります。
オストリングマーキングシステム
耐久性試験の一例
材質: 全テスト SUS304にマーキングしたものを使用
試験内容 | 条件 | 結果 |
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アルカリ洗い | 20% 水酸化ナトリウム 24時間 | 変化なし |
酸洗い | 10%クエン 24時間 | マークが若干薄くなる |
高圧洗浄 | 60分間 | 変化なし |
スポンジ・たわし洗浄 | 10% アルカリ洗剤 10,000回 | 研磨剤含まない場合変化なし |
超音波洗浄 | 2%水酸化ナトリウム液 1サイクル(3分運転、3分停止)×10回 |
変化なし |
高圧蒸気滅菌機 | 1 日サイクル121ºC 20分 1 日3 サイクル 10日間 |
変化なし |
塩水噴射 | 塩分濃度5% 120時間 | 変化なし 錆も発生しない |
調味液 | pH6 190時間 | 変化なし |
高温 | 800ºC 8時間 | 素材の色が濃くなり、マークが残る |
付着性 | JIS K5600-5-6(クロスカット法) | 剥離なし |
2020年3月4日
各耐久テストの詳細・結果についてはお問合せください。
お問い合わせフォーム作業の安全性
低電圧でマーキング
マーキング電圧は、8Vから16Vのため、人体に影響ありません。また作業の際、手で持つマーキングヘッドのハンドルは絶縁されているので、グラファイト部分に触れない限り、感電することはありません。
過電流保護機能
長時間の使用、連続マーキングで電源本体に過電流が流れた場合、本体に内蔵されている過電流保護機能が働き、自動的に電源スイッチがOFFになります。
EU80の場合はヒューズの働きで過電流から本体を保護します。
マークの安全性
マークの被膜は対象素材の金属イオンと酸素で形成
黒色電解マーキングは、ステンレスの不動態皮膜と同様に素材の金属酸化物で形成された、主にFeO酸化鉄(Ⅱ)です。酸にはある程度溶解しますが、水、アルカリには溶解しません。仮にマークの被膜が食品に入ったとしても金属イオンの量は、人間の摂取量の1日分以下です。
電解液の安全性
ほぼ中性だから、対象物にも人にも安全
電解マーキングで使用する電解液は、中性、ほぼ中性です。そのため電解液が原因でマーキング対象物に錆びが起こることもありません。直接手で触れても問題ありませんが、作業をする場合は、手袋をはめて行うことをおすすめします。
保管や処分の面でも安全
使用済み電解液を処分する場合・・・
- 水で希釈することで、下水道基準を満たします。
- 電解液は水溶性のため、水で洗い流せば、マーキング対象物に電解液が残りません。そのため作業終了後の洗浄工程で電解液が少量程度、水と共に流れても大丈夫です。電解液 1mlに対し、水100mlで希釈すると下水排水基準を満たします。
- 1回の電解液使用量は少量。繰り返し使えます。
- 1回の電解液使用量は極めて少量です。使用後に残った電解液は、繰り返し使うことができます。但し、マーキング対象物の金属イオンが残留していますので、新たに別の容器を用意して保管してください。少量で不要になった電解液は紙で吸収して、可燃ゴミとして廃棄できます。
- 水洗いや拭き取りで、対象物に電解液が残りません。
- 水溶性の電解液は、水洗い後に拭き取ることで、対象物に残ることはありません。実際にマーク面を100mlの水で2回洗い流したところ、1回目は排水の中に電解液の成分を10ml検出しましたが、2回目はほぼ検出できない状態でした。
- 取り扱い説明書の手順を遵守してより安全な作業を
- 作業前の準備から、作業中、作業後の流れをはじめ、機器取扱と作業上の注意を詳細にまとめた取扱説明書をまずよく読んでから、マーキング作業を行ってください。書かれた手順を守り、注意書にも配慮することで、より安全性が増します。
※電解液及びその容器は市町村の規制に従って廃棄する、使用済みフェルトと導電性ネット、エクセル版、ステンシルテープは事業系可燃ごみに捨てる、少量の電解液は紙に吸い取り、事業系可燃ごみに捨てるなど・・・の廃棄のルール。さらに電解液を使った作業、電解液の保管、処分方法については、詳しい取扱説明書をご用意しています。安全データシートも用意していますので、詳しくはお問い合わせください。
安全だからこそ使用される導入事例
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食品メーカーの製造ライン内での警告表示、注意書きでの使用実績が豊富です
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フライパンやボールなどの衛生面への配慮が必要な調理器具にも最適です
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調理タンクの内側目盛、ふるいのメッシュ面など、今まで不可能だった箇所にも使用可能
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体内に入る注射針、カテーテルの目盛に使用。小さな文字も表現できます
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マーク自体が金属そのものと一体化しているため、食品が接する面、食品に触れても大丈夫
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洗浄、消毒、殺菌にも強いことから、衛生面の高さが要求される外科手術用器具
製造ライン内の配管など大きなものから、針先のような微細なものまで、様々な業界で豊富な実績がございます。
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